仕事や試験、テストなど、これらには共通して期限が設けられているはずです。
その期限までに間に合うよう、計画を立てて進めることを逆算思考といいます。
逆算思考は、普段みなさんが無意識のうちに使っていることが多い身近な思考法の一つです。
たとえば「20時に見たいテレビがあるから、先に明日の準備をしてお風呂を済ませておこう」なんて場面。
これも立派な逆算思考の一つです。
日常では逆算思考ができている人も、仕事や試験などにおいては無計画に行動している、なんてことはありませんか?
仕事ができる、評価されている人たちは、この逆算思考を常に意識しながら行動しています。
では、この逆算思考はどうすれば身につくのでしょうか?
さっそく見ていきましょう!
なぜ逆算思考は成功に欠かせないのか?
「逆算思考」とは設けられた期限から逆算して、目標達成に向けて計画を立てることです。
同じ目標を与えられたとして、達成する人もいれば失敗する人もいます。
その差が生まれる理由の一つは、始めに逆算思考で目標までのプロセスを計画したかどうかが挙げられるでしょう。
たとえば「1週間後にテストをする」という同じ課題を与えられたAさんとBさんがいたと仮定します。
といきなり始めたAさんと
と計画的に進めるBさん。
おそらくBさんの方がテストでいい点を取れるでしょう。
目標を達成できる人は、ゴールまでの道のりが頭の中で描けている人です。
道のりが見えていれば、やることが明確になり、場合によって途中で軌道修正することもできます。
もし「仕事ができる人になりたい」「どうしてもかなえたい夢がある」という方は、逆算思考は必要不可欠です。
逆算思考に必要なのはたったの4ステップ
逆算思考とは、具体的に何をするべきなのでしょうか?
必要なステップはたったの4つです。
- 目標を立てる
- 目標達成に必要な行動を書き出す
- やるべきことを細分化し、期日を設ける
- 無理があれば、中断し計画を立て直す
この項目だけではわかりづらいので、詳しく説明していきます。。
1.目標を立てる
まずは、いつまでにどんな目標を達成したいのかを考えてみましょう。
特に目標が思いつかないという方は、やらなくてはいけないことや仕事の締め切りなどで考えてもかまいません。考え方は同じです。
最初のステップで大切なことは「いつまでにやらなくてはいけないことなのか」をしっかり認識しておきましょう。
2.目標達成に必要な行動を書き出す
次に、決めた目標を達成するためにやるべきことは何かを考えてみましょう。
達成するために何をしたらいいのかわからない場合は、インターネットや書籍で調べたり、まわりの人にアドバイスをもらったりして考えてみてください。
こんな風にざっくりとしたものでも構いませんので、やるべきことをイメージしましょう。
3.やるべきことを細分化し、期日を設ける
やるべきことが見えてきたら、それを細分化して期日を設けましょう。
このとき、イレギュラーで対応しなくてはならないこともある程度予測して、計画立てられるとより実行しやすくなります。しかし、予測するにもやってみないことにはわからない部分が多いので、最初のうちはできなくてもOKです。
240㎉はご飯1杯分、ランニングなら30分…
毎日夕ご飯に白米を抜くか、食べる日はランニングを30分しよう!
400ページを3回だから1200ページ、12ヵ月で割ると1ヵ月100ページ…
1日当たり3.3ページだから平日は2ページ、休日は7ページやろう!
例のように、具体的な数値でやるべきことを決めると、より目標達成に近づきます。
目標の期日とは別に、進捗状況を確認するために細分化したものにも期日を設けておくことが大切です。
4.無理があれば、中断し計画を立て直す
どんなにしっかりと計画を立てても、思うように進まないケースが出てくるはずです。
無理な計画をしたために毎日継続できなかったり、急な飲み会が入って時間が取れなかったり、と計画通りに進むことのほうが難しいかもしれません。
そのためにも、進捗状況を確認する期日に「どのくらいできたのか?」「どうしてできなかったのか?」など振り返ってみましょう。
例のように「なぜできなかったのか?」を考え、自分に合うやり方を見つけてもう一度計画を立て直してみてください。
「今月は頑張れなかったから来月は頑張る」などと、できなかった理由を漠然と決めつけて同じ計画のまま進めば、結果は来月も同じです。
大切なのは、たとえ計画が失敗しても「なぜ計画はうまくいかなかったのか?」「どうしたらできるのか?」を考え、継続することです。
逆算思考を身につけるトレーニング
逆算思考の4つのステップを理解していただけたと思います。
では実際に逆算思考を身につけるために、実践編に移っていきましょう。
逆算思考を身につけるには、毎日1つ逆算思考で何か計画を立てることが大切です。これを3つのルールに従い、繰り返して行います。
- 逆算思考で計画を立てる
- 計画を実行する
- 実行した結果を振り返る
1.逆算思考で計画を立てる
まずは、どんなことでも構いませんので毎日1つ逆算思考で計画を立ててみましょう。
日常には逆算思考で成り立つものがたくさんあります。小さなゴールがあるものから始めるとおすすめです。なかなか思いつかないということは下記を参考にしてみてください。
- 18時の飲み会までに仕事を終わらせるには…
- 金曜日締め切りの企画書を間に合わせるには…
- 見たいテレビ番組が始まる22時までにやることを終わらせるには…
- 明日のスピーチの練習を仕事の合間にやるためには…
- 半年後の海外旅行のために30万貯金するには…
こんな風に、日常にはたくさん逆算思考できるものはありますよ。毎日逆算思考を使って考え続けると、自然と逆算思考グセがついてきます。
ゴールを意識して、その時間や締め切りまでに間に合うように計画を立てましょう。
たとえば「18時までの飲み会に仕事を終わらせたい」なら、今日やるべき仕事を箇条書きにし「何時までに」「どの仕事」を終わらせるのか計画を立てます。
といった具合です。
2.計画を実行する
計画を実行に移すのが最大の難所です。計画を立てるときは、達成できたときを想像しているのでポジティブですが、いざ行動に移すとなると腰が重くなってしまいます。
最初は計画通りにいかなくてもかまわないので、とにかく行動に移すことに注力しましょう。うまくいかないことも逆算思考を身につけるトレーニングの一環と考えてください。
3.実行した結果を振り返る
最後に、実行した結果を振り返ってみましょう。やりっぱなしにしてしまうと、正しく逆算思考する力が身につきません。
「やってみてどうだったか?」「計画通りに進んだか?」「計画になかったイレギュラーなことは起きたのか?」
こういった点を振り返ることで、計画(理想)と実行(現実)のギャップを感じられるはずです。次に計画を立てるときには、それを踏まえて考えるので、無理のない自分にあった計画が立てられるようになりますよ。
まとめ
逆算思考の仕組みとそのトレーニング方法を理解していただけたと思います。
逆算思考はあくまでも計画を立てる術です。大切なのはそれを行動に移すこと。
今日からトレーニングを始めれば、数か月後には自然と逆算思考が身につきますよ。