「業務内容がハードすぎて耐えられない…」
「この仕事向いてないかもしれない…」
「もう会社に行くことすらつらい…」
こんな風に思ったら、きっと次に出てくる言葉は「仕事辞めたい」でしょう。
私自身、新卒で入った保険会社を3年で辞めました。身も心もボロボロで逃げるように会社を去りました。
今は、こうしてブログを書いたり新しいビジネスに取り組んだりして、本当の意味でやりたいことができています。
この記事を読んでいるあなたが、もし「本気で仕事を辞めたい」と思っているなら、参考にぜひ最後まで読んでみてください。
やりたいこともなく保険会社に就職
大学4年生で就活していたときのこと。「この仕事に就きたい!」というのもなく、両親が金融系の仕事に就いていたので、なんとなく自分も金融だなと軽い気持ちで就職活動をしていました。
そんな気持ちで就職活動していたので、なかなか内定が決まりませんでした。最終的には、ありがたいことに証券会社と保険会社の2社から内定をもらい、保険会社に就職を決めました。
ぼんやりとした保険会社のイメージは「安定しているだろうし、それなりに給料もいいし、やりがいもありそう」でした。
最初はやりたいこともなく決めた就職先でしたが、決ってみるとワクワクした気持ちになりました。やりがいがあり、割といいお給料がもらえるとあって、私の中で「将来はキャリアウーマンだ!」と勝手にイメージをし、頭の中はバラ色でした。
配属された直後から同行、名刺を配る毎日
研修を終え、配属になった先は営業課。
その当時、特別話すのが得意ではありませんでした。しかし、そんなのお構いなしに配属直後から先輩たちと同行し、営業先に名刺を配る毎日。帰社後は電話をとりまくっていました。
学生時代は学生ばかりとしか付き合いがなく、目上の人と話す機会を持ったことがなく、経験ナシ。電話対応もバイトでちょっとしたくらい。当然、営業先の人とはうまく話せませんし、電話で保険のことを聞かれても答えられない状況でした。(電話なんて最初はメモすらまともに取れませんでした…)
最初からうまくいくとは思っていませんでしたが、これが毎日続くと想像以上にこたえました。
もちろん、ただうまくいかないと嘆くだけではなく、解決策として「当たり前のことだけは当たり前にしよう」と決め、行動に移しました。それからは、営業先ではまず挨拶をしっかりし名前を覚えていくこと、名前と顔を覚えてもらうことを目標にし、電話では1度聞かれたことを次はスラスラ答えられるよう復習することを徹底しました。
入社してからの数ヵ月は、とにかくついていくだけで精いっぱいでした。
入社からわずか半年、ついに独り立ちへ
入社からちょうど半年たった、10月。ついに独り立ちをすることになりました。
半年で一人前になれるわけないです。当時は不安しかありませんでした。
最初は同行していた先輩たちのまねをして、それっぽく営業していました。しかし、中身が伴っていないので、まったく結果がついてきません。
自分でも焦っていましたが、追い打ちをかけるように上司から詰められる毎日。「なぜできないのか?」「半年間何を学んでいたのか?」と問われましたが、何も答えられませんでした。今になれば、経験と知識不足でできないのだとわかるのですが、その当時の私にはどうしたらいいのかわかりません。
ただ上司に「なんでできないのか?」「いつまでに、どうしたらできるようになるんだ?」と言われるたび、いらだつ気持ちと、悔しい気持ちと、情けない気持ちが混ざり合って、自分の中でモヤモヤするだけでした。
そう上司に詰められながらも、毎日休むことなく会社に行き、目の前にある仕事を必死にこなしていきました。必死にやり続けていくことで徐々に1人でもできることが増えていき、少しずつ自信も取り戻すことができたのです。
そして、2年目に入ったころに担当も増やしてもらえるようになりました。
ミスが立て続けに起こってどん底に
仕事に少し慣れてきたころ、とんでもないミスをしてしまったのです。それも立て続けに2件も。具体的な内容は明かせませんが、どちらも自分がもっと注意したり、先輩に確認を仰いだりしていれば防げることでした。
このときは地獄のような毎日を過ごしていました。また何かミスをしてしまうのではないかという恐怖もあって、しばらくは会社にいても家にいても緊張感がずっと抜けませんでした。
そして、ミスして何よりつらかったのは「他の人に迷惑をかけてしまうこと」。
怒られるのは自分がやったことなので、受け止めて反省するしかありません。やってしまったことは取り返しがつかないので、これから気を付けるしかありません。
しかし、ミスしたことで周りの人の時間や労力を奪ってしまったことは、自分がどうしようと取り返せないことで、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
こんな2つも立て続けにミスした私を、見捨てることなく救ってくれた周りの先輩方には感謝してもしきれません。この時、改めて仕事は1人ではなく、周りに支えられてするものだと確信しました。
毎日必死に働き、気付けば3年目に…
3年目入ると担当が増え、後輩もでき、組合や社内行事などの雑務も任されるようになりました。
仕事の量が増えると同時に、レベルの難しいものも対応するようになりました。後輩からは、1番身近な先輩として質問されます。仕事以外に組合などにも時間を割かなければなりません。
入社時よりも人が減っていたので、頭数で割れば仕事の量が増えるのは当然でした。しかし、そうはいっても3年目の自分にはきついものでした。
始めのうちは残業で乗り切れていましたが、そのうち決められた残業時間を超えてしまい、上司からは「帰れ」と怒鳴られるように。残業するなと言われ、パソコンを切れば仕事が進みません。
仕事が進まないと成績は落ちますし、ミスも起こります。ミスすればその対応でまた仕事が増えて怒鳴られ、成績が落ちればなぜできないのか詰められ…
自分の手に負えないほど、仕事が山積みなっていたと思います。
辞めるという決断は一瞬だった
3年目もそろそろ終わる、1月に入り急に体調を崩しだしました。夜中に38度以上の高熱が出たと思えば、翌朝には平熱に戻るというのを繰り返していました。
それが何日か続いたある日、病院に行きましたが原因は不明。その日は、点滴を打たれておしまいでした。病院の診断がないので何とも言えませんが、あれはストレスだったと思います。
病院を出たそのとき「私、辞めなきゃ」と思いました。
仕事は嫌いじゃなかったですし、周りに嫌な人がいたわけでもないので、恵まれていたと思います。しかし、残業ができず仕事がたまる一方、それが負のスパイラルとなっているのに、上司にそのことを理解してもらえなかったのがつらかったのです。
そして次の日会社に行き、2月いっぱいで辞めることを上司に伝えました。3月は1年の中で最も忙しい時期。その前に辞めると急に言い出したので、それはもうボロクソに怒られました。
上司には「会社、周りの人のことを考えていない」「こんな時期に辞めることを何とも思わないのか」と、責めるような言葉をかけられました。しかし、もう誰に何を言われても何とも思いませんでした。
心は「会社行くのがつらい」、体は急激な高熱が出ると、どちらも限界だったのは明らかでした。今思えば、明らかにおかしかったので診断書でも書いてもらえばよかったです。
周りの人には最後の最後まで迷惑をかけてしまったことが、本当に申し訳なかったです。
辞めた後、やりたいこと見つけられた
その後、引継ぎを終えて2月に無事辞めました。
仕事を辞め、しばらくしたあと結婚しました。引っ越をしてしばらくは家事をしつつ、今後の仕事はどうしようかと考えていました。
とりあえず、仕事を辞めて旦那さんの稼ぎがあったので、あれこれ挑戦することにしました。派遣、パート、クラウドソーシングなどを経て、今は自分のブログを立ち上げたというわけです。
ブログと並行して新しいビジネスを始めるため、計画を立てているところです。家で1人で仕事をしているのでストレスもなく、やりたい仕事ができているのは本当に幸せなことだと思います。
新卒3年目で会社を辞めたいと思っている人へ
今、仕事を辞めようか悩んでいる過去の自分に声をかけるなら「辞めたら?」という言葉だけです。自分の友人が辞めるか、本気で悩んでいたとしても、同じように言います。
もし「辞めたら?」と言われて、スッと心が軽くなる人は本当に辞めるべき人。そういう人は「辞めたいけど、辞めちゃいけない」と思っているはずです。
しかし、辞めちゃいけない理由なんてありません。あなたが辞めてかかる迷惑なんて、1ヵ月もたてばみんな忘れてしまうほど、小さいものです。だから「会社は辞めてもいいんだ」と自分の中で許してあげましょう。
そうはいっても、現実は金銭的な問題などがあるかもしれません。しかし、「転職先を見つけたら」「貯金ができたら」「やりたいことを見つけたら」と思っているなら、それは辞められない理由付けをしているだけです。もしかしたら、そう考えているうちは「辞めなくてもいいや」とどこかで思っているのかもしれません。
もし「辞めたら?」と聞かれて少しでも心が解放される感覚があったら、辞めて転職を考えてみることをおすすめします。